2009/05/02-04 第21回萩往還マラニック

ウルトラ完走記

今はなき伝説のウルトラマラソン!萩往還マラニック250km。

2009年に250kmを初完走のときの完踏記です。

萩往還マラニック250km完踏記   2009年5月2~4日 山口県・瑠璃光寺スタートゴール

 スタートまで

昨年5月に萩往還マラニック140kmの部を完踏して、250kmの出場権を獲得しました。それ以降、1年をかけて250km完踏に向けてトレーニングをして準備を進めてきました。初めて250kmという超ウルトラマラソンへのチャレンジで、スタートの日が近づくにつれて、不安な気持ちが増してきましたが、一方、ワクワクする気持ちもあり、早く5月2日のスタートを迎えたい気持ちでした。前日に飛行機で山口に入り、受付をして、セミナーに参加してベテランランナーの話を聞いて、宿に戻りました。スタート当日はいつもどおりに起きて、荷物置き場の集会所に移動をして18:00のスタートまでの時間を過ごしました。15:00からの説明会に参加し、戻ってきて走る準備をして、スタート地点の瑠璃光寺に向かいました。そして18:00に今年の萩往還マラニックが始まりました。ウエイブスタートなので私は最終ウエイブで18:09にスタートし、長く楽しく、過酷な250kmが始まりました。

1 瑠璃光寺 0・0km(スタート) 0:00・00 (2日18:09)

スタートして、しばらくは日があるので明るい中を走ります。山口駅前を通過して、椹野川のサイクリングコースを行きます。これから250km走るというのに周りのペースに引っ張られ1km6分位のペースで走っています。ある程度の集団で走り、日が落ちて暗くなった頃に最初のエイド上郷駅に到着しました。

2 上郷駅前エイド 13・2km 1:28・33(2日19:28)

最初のエイドなので、給水をして、すぐにスタートしました。暗くなったのでライトを点けました。まだ、周りにランナーがいたので道に迷うことはありませんでした。二本松峠を越して、22km付近の湯の口エイドに到着。オニギリがあったので食べました。その先、県道の明るい道を進み、途中から秋吉自転車専用道路を走りました。自転車道路は真っ暗なので、明かりを頼りに走りました。その後も、蛙の鳴き声が響く田舎の真っ暗な道を走り、ガソリンスタンドがエイドの西寺エイドに到着しました。

 3 西寺エイド 44・0km 5:08・50(2日23:08)

フルマラソンの距離を越して、エイドでのんびりしているランナーが多い中、給水だけしてスタートしました。長丁場でエイドの数が多く、エイドで止まっている時間も積もれば大きな差になるので、のんびりせずにとっととスタートすることにしていました。気温もだいぶ下がってきて、上着を着るランナーが増えてきましたが、私は長袖シャツで走りました。ゴルフ場の周りの起伏のある細い道を走り、豊田湖が見えて、しばらく走ると第1チェックポイントの豊田湖半公園に到着しました。

 4 豊田湖畔公園 58・7km(第1CP)7:13・21(3日1:13)

到着して、まずチェックカードにチェックをします。マラニックなので、途中にある10ヶ所のチェックポイント(CP)でチェックをしていかなければなりません。このチェックが1ヶ所でも漏れると完踏は認められないので、とても重要です。チェックの後、食券を渡して食事を取りました。ウドンとオニギリを食べました。食べ終わって、ストレッチをして、再びスタートしました。この辺になるとランナーもばらけてきて、一人で走ることが多くなってきます。初めて走るコースで地図を見ながら走るのですが、道を間違えることを避けるために、前方に見えるランナー(実際は真っ暗でランナーは見えませんが、安全のためにすべてのランナーが背中に付けている赤い点滅ライトがピカピカ光っているのが見えます。)を、追いかけるように走りました。俵山温泉のエイドで、温かいお茶と温泉饅頭をいただき、この先は前半の難所の砂利ヶ峠を越していきます。山の中の真っ暗な道をライトだけを頼りに走ります。峠の最高点まで行って、そこからはひたすら下ります。整備された2車線の広い道で、走っている車も無いので、車道を気持ちよく下ってきました。7km位の下りの間、車は1台も通ること無く、新大坊エイドに到着しました。

5 新大坊エイド 79・9km 10:10・35(3日4:10)

真っ暗な山道を走ってきて、久しぶりのエイドなのでホッとしました。結構、寒かったのでトン汁がおいしかったです。ペースも順調で約80kmを10時間と予定通りのペースで走れていました。トイレに行って一息ついてスタートしました。しばらく走ると空が白々と明るくなってきました。不思議なものでお日様を見ると元気になります。それに周りが見えるようになってきて、コースミスをしにくくなり気分的にも楽になりました。明るくなってきて間もなく、海湧食堂エイドに到着しました。

 6 海湧食堂エイド 86・7km 11:12・49(3日5:12)

ここのエイドは食事と預けた荷物の受け取りができます。まず、食券を出して朝御飯を食べました。お粥と味噌汁と煮物でした。食べてから200m先の油谷中学校に預けた荷物を受け取りに行きました。夜も明けたので、長袖シャツを脱いで半袖シャツに着替えました。そして、いらない荷物を預けてスタートしました。お天気も良く、明るくなって景色も見えるので、楽しく走れました。95kmから俵島に入り、島の一番奥のCPを通って、島を1周してきます。途中、地元のおばちゃんが木になっていたサクランボをくれました。島の中の道は上り下りが多く、車が1台通れるほどの狭い道で、本当に合っているのか不安になるような道でしたが、進んで行くと第2CPがありました。

 7 俵島CP 98・8km(第2CP) 13:10・53(3日7:10)

島の一番眺めがいい場所にCPがあって景色は最高です。エイドは無いのですが、私設エイドのおばちゃんがいて、塩昆布と水をいただきました。足の裏にマメっぽい感じがあったので、シューズを脱いでワセリンを塗りました。こんなところでマメができたら先が思いやられます。俵島を1周して、しばらく来た道を戻って行くので、ランナーとすれ違います。まだまだみんな元気に走っています。その後、第3CPを目指して走りました。

 8 川尻岬エイド 107・2km(第3CP) 14:39・08(3日8:39)

まず、チェックをして、岬の食堂で食事です。食券を出してカレーを食べました。足りなかったのでお替りをしたら、2杯目は500円と言われましたが、お腹が空いていたのでお替りしました。カレーを食べていると、先日のセミナーで講師をしていたコシタさん(男57歳)に会いました。そして、この先しばらくいっしょに走ることになります。ベテランランナーといっしょということで、道に迷うこともなく、いろいろな面でアドバイスをもらい、精神的にとても楽になりました。途中、日本百景にも選ばれた棚田の風景を見ながら下っていき、海沿いの道をしばらく走ると、次のCPに到着しました。

9 立石観音CP 117・1km(第4CP) 16:15・39(3日10:15)

海から突き出た大きな岩が観音様に見えるということから立石観音というようですが、私にはただの岩にしか見えません。とりあえずチャックをして、港の小さなお店でコーラを買って飲みました。次のCPの千畳敷までは、ひたすら上りになります。コシタさんの話でも、中盤の難所だそうです。進んで行くと、うわさどおりの急斜面で上っても上ってもなかなか頂上に着きません。だんだん日も高くなってきて、暑くなるなか、もくもくと上りました。大きな駐車場が見えてきて、観光客がいました。そしてさらに上ると、やっと千畳敷の頂上に到着しました。

 10 千畳敷CP 124・7km(第5CP) 17:42・46(3日11:42)

まだまだ元気な状態で250kmの中間点まで着ました。体にも脚にも余裕はあるものの気が遠くなります。千畳敷は観光地でたくさんの観光客がいました。まずはチェックをして、おいしいと噂のソフトクリームを買って食べました。標高333mからの眺めは最高で、先ほどの立石観音もはるか遠くに見えました。ここを出ると、今度はひたすら下りです。この辺までくると下りは脚にきついので、歩きを入れながら無理せず下りてきました。下りきってしばらく走ると、前方から中学生の大声援が聞こえてきて、エイドに迎えてくれました。

 11 黄波戸口エイド 130・1km 18:39・42(3日12:39)

萩往還の中でも有名なエイドで、地元の中学生が大勢で迎えてくれます。ここではカップ麺が食べられます。何種類かある中から「どん兵衛天ソバ」を選んで中学生に頼み、できるまでの間、話をしながら待ちました。中学生からメッセージとコスモスの種をもらって、再び走り始めました。この先は街中を走るので、車の通りも多く気をつけながら走りました。途中でコシタさんの仲間がエイドをしていて、イチゴをいただきました。しかし、その先、脚にダメージが出てきて、コシタさんのペースについて行けなくなってきたので、先に行ってもらいました。途中の大きなドラックストアーがトイレを借りて用を済ませました。その後も脚のダメージでペースは上がらず、トボトボペースで進み、やっとの思いで次のエイドに到着しました。

 12 仙崎公園エイド 142・6km 20:42・13(3日14:42)

ここからは青海島の鯨墓CPまで行って、同じ道を戻ってくる片道約10kmのコースです。途中のキャンプ場でご飯を食べられるのですが、まだ時間が早かったので復路で食べることにしました。脚のダメージは相変わらずで、ほとんど歩きながら、鯨墓までの長い10kmを進みました。漁港っぽい感じになってきて、遠くに鯨のモニュメントが見えてきました。やっと鯨墓CPに到着しました。

 13 鯨墓CP 153・1km(第6CP) 22:22・06(3日16:22)

ここまで来て、残り100kmを切りました。まず、チェックをして、エイドにあったグレープフルーツをいただきました。柑橘類の酸っぱさが妙においしくて、たくさん食べちゃいました。折り返して走ってきた道を戻っていきました。前から来るランナーとすれ違うのですが、この辺まで来るとランナー同士の差がついていて、ポツポツしか会いません。それでもお互いに声をかけながらすれ違っていきました。キャンプ場の手前でコシタさんに追いつきました。そのままいっしょにキャンプ場まで走りました。

 14 キャンプ場エイド 157・3km 22:58・14(3日16:58)

ここでは食券を出してカレーを食べました。今日、2食目のカレーです。私は鯨墓からの復路だったので、鯨墓に向かう往路の人達に羨ましがられました。とっとと食べて、コシタさんと二人で再び走り始めました。この先、分かりにくい道があるということで、コシタさんがしばらくいっしょに走ってくれると言ってくれました。道に迷うのではないかと不安なポイントだったのでとても助かりました。脚のダメージも、いくらか楽になってきて、いっしょに走れました。そして、先ほどの仙崎公園まで戻ってきました。

 15 仙崎公園エイド 163・2km 24:03・53(3日18:03)

カレーを食べたばかりだったので、長居はせずに、ストレッチをして走り始めました。この先、とても分かりづらい道なので、迷うことを恐れて、先に行っていたランナーが後ろのランナーを来るのを待っていました。私とコシタさんと待っていたランナーとの3人で、しばらくゴチャゴチャした分かりづらい道を進みました。さすが、ベテランのコシタさんは迷うことなく県道に出ました。一人だったら間違いなく迷っていましたが、コシタさんのおかげで迷うことなく行けました。この先は県道をひたすら進みます。次のエイドの宗頭は、荷物預け、ご飯、入浴、仮眠ができる大きなエイドです。だんだんと日が落ちてきて暗くなってきました。予想では、鯨墓CP辺りで暗くなると思っていたので、かなりいいペースで進んでいます。時間に余裕があると精神的にも余裕が出てきます。とはいえ、まだこれから「魔の二晩目」を越さなければいけないので不安でした。暗くなる中、3人で宗頭のエイドに到着しました。

 16 宗頭エイド 175・2km 26:05・29(3日20:05)

まず体育館で預けておいた荷物を受け取り、宗頭文化センターの中に入りました。ここのエイドでは仮眠を取れるので、寝ていく人が多いです。また、すでにリタイヤをしたランナーはここで一晩を過ごします。寝ている人もいますが、スタッフとして手伝ってくれている人もいます。本当に頭が下がります。コシタさんはゆっくり寝ていくと言って晩酌を始めました。私も時間的には余裕があるので、少し寝ようかと思いましたが、さほど眠くなかったので寝ずにスタートすることに決め、コシタさんに伝えました。するとこの先のコースを地図を見ながら細かく教えてくれました。そして、必ずゴールすることを約束し別れました。私はすぐにスタートするので、とりあえずオニギリと味噌汁をいただき、風呂に入ってさっぱりして、着替えをして、30分くらいでスタートしました。道を教わっていたのですが、真っ暗な道を一人で行くのは厳しいので、いっしょにスタートしたマツオカさん(男53歳)とコシノさん(女44歳)と走りました。私とマツオカさんは初めてでしたが、コシノさんは何度か走っているので案内をしてもらいながらいっしょに進みました。3人で話をしながらしばらく走ると、第7CPが見えてきました。

 17 藤井商店 178・5km(第7CP) 計測忘れ

お店は閉まっていましたが自動販売機があって、その横にチェックがありました。まず、チェックをして、この先の峠越えに備えて補給しました。真っ暗な山道を進み、何ヶ所か分かりづらい所を通過し、広い国道に出ました。ちょっとペースの遅いコシノさんが徐々に離れてしまったので、マツオカさんと二人で進みました。とはいえ、この先、まだまだ道は分かりづらく、二人で地図を見ながら慎重に行きました。鎖峠を越して、真っ暗な国道のクネクネ道を下っていきました。下り切って集落が見えてきて第8CPの三見駅に到着しました。

18 三見駅 187・6km(第8CP) 計測忘れ

三見駅はすでに終電が終わっていましたが、電気がついていました。エイドはないので、人もおらず、チェックだけしてすぐに出発しました。この先、すごく細い山道を進みます。車も通れないような未舗装の道を、地図だけを頼りに進むのですが、真っ暗だし、目標物はないし、当然ながら人には会わないし、マツオカさんと二人で不安になりながら進みました。ホントに一人じゃなくて良かったと思いました。山を下って海沿いの道に出て、とりあえず一安心しながら歩いていたら、やっと集落っぽい感じになってきて、しばらく歩くと玉江駅に着きました。

 19 玉江駅 194・3km 30:36・46(4日0:36)

ここはエイドではないのですが、私設エイドをやってくれている人がいて、パンケーキをいただきました。寒かったので自販機で温かいコーヒーを買って飲みました。駅舎の中では、何人かのランナーが仮眠をしていましたが、私とマツオカさんは不思議と眠くならず、再び二人でスタートしました。この先は萩の市街地に入って行くのである程度の明かりはあります。それに昨年の140kmで一度走っている道なので、気持ち的には楽になりました。萩城跡の前を通過し、萩焼会館を通過しました。この先は虎ヶ崎までの約7kmを行って戻ってくるコースなので、折り返してくるランナーとすれ違います。この辺に来ると睡魔と闘いながら走っているランナーも多く、道端で寝てしまっている人もいました。私は眠くはないのですが、脚がきつくなってきて、マツオカさんから遅れるようになってきました。明神池を通過して半島の先っぽの虎ヶ崎に向かい、真っ暗な道を一人で進み、しばらく行くと、虎ヶ崎のエイドのつばきの館が見えました。

 20 虎ヶ崎エイド 206・3km(第9CP)33:00・43(4日3:00)

まずチャックをして、食堂に入り食券を渡してカレーを頼みました。ウドンも選べるのですが、3度目のカレーを食べました。走っていると、なかなか他のランナーに会わないのですが、エイドでは数人のランナーに会います。ここでも5人ほどのランナーと会い、奥の座敷でも数人が仮眠をしていました。カレーを食べ終えて、この先の往還道のことを考えて痛み止めの薬を飲んでから、4人のランナーといっしょにスタートしました。明神池まで戻り、その後も来た道を戻って行きました。それぞれペースが違うので、自然に離れてしまいましたが、お互いに見える範囲で走っていきました。萩焼会館まで戻ってきて、ここから次のCPの東光寺に向かいます。

 21 東光寺 214・6km(第10CP) 35:00・28(4日5:00)

東光寺で最後のチェックをして、チェックシートを閉まっていると、空がだんだん明るくなってきました。二晩目もなんとか明けて、真っ暗から開放され精神的にも楽になりました。萩の市内は迷いやすいので、マツオカさんとペースを合わせていっしょに走りました。市内に入ると、前日の18:00にスタートした140kmの部のランナーと会うようになります。彼らは勢い良く走っていきますが、私たちはのんびりペースです。往還道の入り口の萩往還公園のエイドは時間が早すぎて開いてなかったので、自販機で温かいミルクティーを買って飲みました。そして、最後の難関、萩往還道に入って行きました。未舗装の山道で、とても走ることはできないので、後はひたすら歩きです。マツオカさんも脚に相当なダメージを受けていて、木の枝を杖にしながら進んでいました。私も痛み止めを飲んだものの、足の裏が痛くて、とても走れるような状態ではありませんでした。途中からは、朝にスタートした70kmの部、35kmの部のランナーともすれ違うようになり、コースもとてもにぎやかでした。すれ違うランナーは250kmの部の私たち敬意を表して「おかえりなさい」と言ってくれます。昨年は、フラフラになりながら歩いている250kmの部のランナーを見て「すごいなぁ」と思っていましたが、今年は自分がフラフラしながら歩いています。なんか、とても気分がいいです。そんな気分に浸りながら、しばらく進み次のエイドに到着しました。

 22 明木エイド 225・9km 37:22・18(4日7:22)

明木では、名物の明木饅頭をいただきました。毎年、この時期に明木祭りが開催されていて町並みもにぎやかに飾られていました。ここまで来ると時間もあるし、距離も少なくなって、自然にのんびりペースになってきます。マツオカさんと二人で話をしながらのんびり歩きました。途中の私設エイドで冷麦をいただき、往還道を進みました。すれ違うランナーも多くなり、お互いにエールを送りながら過酷な往還道を進んでいきました。そして最後のエイドに到着しました。

23 佐々並エイド 235・7km 39:48・51(4日9:48)

佐々並では、名物の佐々並豆腐をいただきました。いろんな部のランナーが入り乱れて、とてもにぎやかでした。最後のエイドをあとにして、残りが14kmとなりました。しかし、この先にコースの最高地点545mの板堂峠があります。足場の悪い石畳の道を上っていきます。ペースが遅いのでなかなか頂上に着きません。マツオカさんはペースが落ちてきて、私とだんだん離れてしまいました。途中で待っていたのですが「先にゴールしてくれ」と言われ、先に行くことにしました。途中の夏木原キャンプ場の手前に名物の草もちエイドがあります。私設のエイドなのですが、おばあちゃんが徹夜で草もちを作って待っていてくれます。手作りのおいしい草もちをいただきながら一息つきました。その後もしばらく上りは続き、やっとの思いで坂堂峠の頂上を通過しました。ここまでくれば、下るだけなのですが、ここまで来ると下りの方が脚にきつく、真っ直ぐに下ることができないので、カニ歩きで横になりながら下ってきました。ゴール間近でケガをしないように慎重に下りました。天花畑まで下ってきて、往還道はここまでです。あとは舗装された道を4km弱行けばゴールです。ダムの横に見ながら下り、天花橋を渡れば、残り1km。最後のカーブを右折すると目の前に瑠璃光寺が見えてきます。ゆるやかな上りになっていますが、応援の人や先にゴールした人の声援に迎えられながらのラストランです。そして瑠璃光寺の門をくぐり、五重塔を右手に見て回ると10m先にゴールテープがありました。両手を挙げてゴールテープを切って長かった250kmが終わりました。

 24 瑠璃光寺 250km(ゴール) 42:29・47(4日12:29)

ゴールしたら、まずチェックシートの確認があります。10ヶ所のチェックを確認してもらい、無事に250km完踏となりました。タイムは予定よりもかなり早く、自分でも驚きました。体も、もっとボロボロ状態でゴールするかと思っていましたが、足の裏が痛いくらいで、思いのほか元気にゴールしました。とりあえず預けていた荷物を取りに行き、売店でソフトクリームを買って食べながらマツオカさんのゴールを待ちました。しばらくするとマツオカさんが脚を引きずりながら走ってきて、ゴールしました。その後も数分おきにランナーがゴールに向かってきました。2日前に荷物を置いた集会所に行って、荷物を受け取って、着替えもしないままでタクシーに乗り、ホテルに向かいました。疲れていて眠かったのですが、ホテルの隣のあるスーパー銭湯に行きました。体を洗い、さっぱりして湯船に浸かりながらウトウトしながらも、水風呂に入り、しっかりアイシングをしました。風呂を出て、すぐ近くのラーメン屋に行って食事をしました。ラーメン+餃子+ご飯+生ビールを頼み、一人で祝杯を挙げました。お腹も満たされ、ホテルに帰ってきたら、アッという間に眠りについていました。

振り返って

初めての超ウルトラマラソンへのチャレンジで不安が多い中スタートしましたが、見事に完踏できました。しっかり走り込んで体調万全でスタートラインに立てたことが自分の中で自信になり、最後まで脚が持ったと思います。内蔵も調子が良く、最初から最後までしっかり食べられたことは良かったです。幻覚を見るほど眠くなると言われていた睡魔も、さほど感じることがありませんでした。あと今回はお天気に恵まれ、走っている最中に一度も雨は降らず、さほど暑くも無く、走るには絶好のコンディションでした。あとは、たくさんの人に助けられました。ベテランランナーのコシタさん、2晩目をいっしょに走ったマツオカさん、他にも途中でたくさんのランナーが声をかけてくれて、初心者の私を引っ張ってくれました。今回は出来としては満点です。すべてが思っていたよりもいい方に進みました。もっと苦しんで、もっとボロボロになってゴールすることを予想していた私としては、ちょっと拍子抜けしていますが、最大の目標だった250km完踏が達成できたので大満足です。

 

タイトルとURLをコピーしました