2010/01/15-16 宮古島100kmウルトラ遠足+宮古島100kmワイドーマラソン

ウルトラ完走記

今年の宮古島は100km×2日の連走にチャレンジ!ただでさえキツイ100kmウルトラマラソンを、何を血迷ったか2日連続で走ってみた。

2010年に初めて100kmを連走したときの完走記です。

「宮古島100kmウルトラ遠足(とおあし)」+「宮古島100kmワイドーマラソン」完走記

今年も宮古島に行ってきました。毎年恒例、年初めのウルトラマラソンです。ただ、今回は初めて100kmの2日連走にチャレンジをしてきました。宮古島は「ウルトラ遠足」と「ワイドーマラソン」という主催が違う100kmウルトラマラソンが土曜、日曜と2日連続で開催されます。100kmを連走するとどうなるのか?果たして完走できるものなのか?と思いチャレンジすることにしました。昨年、萩往還250kmを完踏できたので、脚はなんとか持つかな~と思いましたが、2日目の制限時間14時間というのが相当にきついのではないかと思いました。とはいえ、やってみないと分らないので、とりあえずエントリーをして完走するために準備を進めチャレンジの日を迎えました。

1月15日(金) 大会前日

今回いっしょに参加する河原さん、天野さんと羽田空港で集合をして、お昼の飛行機で宮古島に向かいました。16時過ぎに宮古島に到着し、レンタカーを借りてワイドーマラソンの受付をしに宮古島市役所に行きました。その後、東急リゾートホテルでウルトラ遠足の受付をして、その後、宿泊するブリーズベイホテルに行きました。例年に比べ気温が低く、20℃前後で走るにはちょうど良さそうな感じでした。この日は翌日の大会に向けて、早めに夕食を取り、準備をして、21時過ぎには就寝しました。

1月16日(土)「宮古島100kmウルトラ遠足」

(東急リゾートホテルスタートゴール 制限時間16時間)

早朝2時に起床して、朝御飯を食べて、車でスタート地点の東急リゾートホテルに向かいました。スタートにあわせて、約700人のランナーが集まってきて会場がにぎやかになり、カウントダウンをして5時にスタートしました。宮古島の日の出は6時半頃なので夜明け前の真っ暗の中、ライトを照らしながら走ります。歩道を走らなければならず、大勢のランナーが走っているので、最初はペースを上げられずに10kmを1時間12分といつもどおりのゆっくりペースです。今回は連走なのでタイムよりも完走を重視しての走りですが、昨年、一昨年と2年続けて日が沈んで暗い中のゴールだったので明るいうち(13時間30分位)でのゴールを目標に走りました。15km過ぎる頃に空が薄っすらと明るくなってきて、20kmを過ぎる頃には日が昇ってきます。25km手前から池間大橋を渡り池間島を1周して、また池間大橋を渡り同じコースを戻ってきます。橋からの風景は絶景ですが宮古島を走るのも5回目になるので見慣れた風景です。昨年は40km過ぎからアクシデントで歩くことになってしまいましたが今回は順調なペースで問題なく走れて、48km地点の中間エイドに到着しました。まず名物のサトウキビ生絞りジュースを飲んで、ダンゴ汁とオニギリを補給してエイドを後にしました。50km通過は5時間41分と予定よりも早いペースでしたので、翌日のことも考えて無理せずに少しペースを落としながら走りました。今回は例年に比べて気温が低く走りやすかったですが、やはりお昼を過ぎると気温が上がってきて日も強くなってきて、5kmごとのエイドでは給水が足りず、数少ない自販機を見つけて給水をしながら走りました。65kmからは時間に余裕もあったので下り坂以外は歩くことにしました。なんせ、初の連走ということで、明日も100kmを走ることを考えると、走ることができても、なるべくダメージを残さないように進むことを優先して歩くことにしました。70km地点の名所・東平安名崎では売店でお楽しみのサトウキビアイスを買って食べながら歩きました。75km付近からは上り下りが続きますが、元気に歩いて上り、ジョギング程度に走って下りながら進んでいると、周りの懸命に走っているランナーとさほど変わらないペースで進めました。85km過ぎに宿泊をしているホテル(翌日のワイドーマラソンの会場)の前を通過するときには、ワイドーマラソンに参加するランナーがたくさんいて応援をしてくれました。90kmを過ぎて来間島に渡る来間島大橋を渡ります。全長1・7kmあり、中央が高くなっていて疲れているランナーにとっては最後の難関になります。歩いているランナーも多く、そのランナーを元気に歩いて抜いていきます。来間島に渡り、最後のエイドで給水をして、ふたたび橋を渡り戻ってくると残り2kmです。ゴール間近なのでゆっくり走りながら残り1kmの看板を通過し、東急リゾートホテルの敷地は入ると、いつもどおり守衛さんが笑顔で迎えてくれました。昨年は真っ暗の中のゴールでしたが、今年は明るいうちに帰ってきました。そして1日目の100kmのゴールテープを無事に切ることができました。タイムは、12時間42分47秒と予定よりも早くゴールできました。その後、間もなく天野さんがゴールしてきました。来間島大橋ですれ違ったときには13時間がギリギリという感じでしたが、見事に13時間を切ってのゴールでした。その後、続々とランナーがゴールする中、河原さんも無事にゴールして3人揃って車でホテルに戻りました。お風呂に入り、食事に行き、河原さんと天野さんが祝杯をあげるのを横目に、明日のために私はビールをガマンしました。ある意味、今日はこれが一番きつかったかな(笑)。部屋に戻り翌日の準備をして10時前に就寝しました。

1月17日(日)「宮古島100kmワイドーマラソン大会」

(ドイツ文化村スタートゴール 制限時間14時間)

昨日のゴールからまだ10時間も経たない早朝3時に起床して、まず最初に「このダメージじゃ、今日の100km完走は相当にキツイぞ~!」と感じました。一晩寝て、ある程度は回復をしたものの、やはり昨日のダメージは残っており、これから暑い中、100kmを走ることを考えると、かなりキツイ状態でした。特に14時間という制限時間は歩いていては無理なので、どれだけ走ることができるかが完走のカギになります。そんなことを考えながら準備をしてホテルの敷地内のスタート地点に向かいました。河原さんと天野さんも早起きをしてスタート地点まで応援に来てくれました。スタート地点は共に走る約400人のランナーで盛り上がっていました。そして5時にスタートしました。昨日のウルトラ遠足のスタート地点よりも12kmくらい手前にスタート地点があるため、まずは12時間ほど前に苦労して渡った来間島(昨日の遠足マラソンの95km地点)を目指して走ります。走り始めてみるとダメージの割に脚は動き、そこそこ走ることができました。その上、ワイドーマラソンは暗いうちは車道を走れるので初めからいいペースで走ることができて、最初の10kmは1時間01分で走れました。果たしてどこまでこのペースで走れるだろうという不安はありましたが、行けるところまではこのペースで行こうと思いました。東急リゾートホテルの前を通過するときは、昨日、共に走った仲間たちが早起きをして声援を送ってくれました。市街地を抜けて空が明るくなってきましたが、20km過ぎで早くも脚がきつくなってきました。しかし、自分の中で50km地点を6時間で通過できれば、後半にペースが落ちてもなんとか完走できると考えていたので、弱気にならず、踏ん張ってペースダウンを最小限に抑えて走りました。しかし30km付近ではにわか雨が降ってきたり、池間島大橋は風が強かったりしてコンディションが悪化し、さらに脚がだんだんと疲労して筋肉が痛くなってきて、この先どうなることかと思いながらもなんとか走り続けて、5時間26分で50km地点までたどり着くことができました。時間的には残りの50kmは1km10分ペースで間に合いますが、完走するには進み続けなければいけません。そのために中間エイドでオニギリと島豆腐を食べて、しっかりエネルギー補給をして再び走り始めました。脚のダメージは大きくなってきていて走り続けることができなくなってきました。55km手前で河原さんと天野さんが応援してくれていましたが、あまりのきつさに手を挙げるのが精一杯でした。55kmを過ぎてからは残り時間を計算しながら歩いたり走ったりして、なんとか前に進み続けました。昨日と同じ道、同じ風景を進み続けることは、まるでデジャブのように感じ精神的にとてもきつかったです。ただ、スタート地点が違うため、昨日の中間エイドの48km地点が今日は60km地点となり、距離的な面では精神的に救われました。後は「進み続ければ完走できる!」と強く自分に言い聞かせながら気持ちを強く持って進みました。周りにもペースダウンをして歩いているランナーが増えてきて、お互いに話をしたり励ましたりしながら共にゴールを目指しました。なんとか1km10分のペースを維持しながら距離が進めていき、ゴールが少しずつ近づいてくると気分的に余裕がでてきて、きついことを楽しめるようになってきました。脚の痛みや体の疲労は増してきて、きつさは増大していますが、きついことを受け入れられるようになればウルトラマラソンは楽しめます(精神的には、かなりおかしな状態になっている感じですけど・・・)。80kmの関門を通過して、東平安名崎では昨日と同様に売店でお楽しみのサトウキビアイスを買って食べました。その後、間もなく、昨日の後半にいっしょに走った佐藤さん(男)に会いました。彼は今日は50kmの部に出場をしていました。50kmのゴール制限は100kmよりも1時間早いのでペースを上げるように言いましたが、どうも限界のようで、前を走っているものの、歩いている私から見えなくなることはありません。85km付近からは宮古島在住の江戸さん(男)と話をしながら共に歩きました。地元の方なので見える景色の案内話を聞きながら進みました。スタート前には、後半は心身ともに相当にきつくなることを予想していましたが、ゴールも近づき、時間的にも余裕が出てきたので、気持ちの方は楽になってきました。脚の方は、200km近くの距離を進んでいるので、さすがに訳が分らない(言葉にすると「バカになっている」とでも言えばいいのかな)状態でした。95kmの看板を通過する頃にはゴール地点のドイツ村が遠くに見えてきます。96kmで最後の上り坂ですが、みんな歩いています。最後のエイドを通過して集落の中を2・5km走ればゴールです。江戸さんは仲間がたくさん応援に出ているということで集落に入ったところから走り始めました。私も少し走ったら、先に行っていた佐藤さんに追いつきました。佐藤さんは50kmの部なので、すでに制限時間をオーバーしていましたがゴールを目指して進んでいました。彼は気を落としていましたが、500m位いっしょに歩きながら、彼の健闘を称えて言葉をかけて先に行きました。残り1kmの看板を通過していよいよゴールです。日が沈む前で、まだ薄っすらと明るい中、ドイツ村に入り、最後は赤いジュータンの上を走り、会場の歓声を浴びながらゴールテープを切りました。タイムは、13時間27分09秒と制限時間内に帰ってくることができました。完走メダルを首からかけてもらい、河原さん、天野さんに迎えられて、2日間200kmを走り終えたことを実感しました。ゴール付近では共に走ってきた仲間と健闘を称えあって握手をして、「来年もまた会おう」と言葉を交わして別れました。その後、風呂に入って、食事に行って、部屋に戻り3人で祝杯をあげました。チャレンジ達成後のビールは格別にうまかったです。今回のチャレンジは走る前は完走できるかどうか不安が多かったですが、実際に走ってみたら思っていたよりも走れるものだと感じました。ただ、体のダメージは大きく、精神的にもすごくきついので、あまりお勧めはしませんよ(笑)。

タイトルとURLをコピーしました